Windowsのコマンドプロンプトの出し方について、詳しく解説します。
コマンドプロンプトを起動する方法は、いくつかあります。そのときの状況に応じてコマンドプロンプトの出し方を使い分けられると、作業を効率化できます。
コマンドプロンプトをよく使う場合は、ショートカットの作成やピン留めをしておくと便利です。
コマンドプロンプトの出し方5つ
Windows 10でコマンドプロンプトを表示させる方法は複数あります。主な出し方を5つ紹介します。
スタートメニューから起動する
スタートメニューからコマンドプロンプトを起動する手順は、以下のとおりです。
視覚的な操作で簡単に実行できるので、初心者向きの方法です。マウス操作中心の方におすすめ。
画面左下のスタートボタン(Windowsアイコン)をクリックして、スタートメニューを開きます。
アプリの一覧で、Windowsシステムツールをクリックします。
アプリの一覧で頭文字をクリックすると、索引が表示されます。
索引で「W」をクリックすると、Windowsシステムツールに早くたどり着けます。
Windowsシステムツール内のコマンドプロンプトを選択すると起動できます。
ファイル名を指定して実行(Windows + R キー)から起動する
ファイル名を指定してコマンドプロンプトを起動する手順は、以下のとおりです。
作業を中断せずに素早くコマンドプロンプトを開きたいときに便利な方法です。
キーボードのWindows +Rを同時に押すと、「ファイル名を指定して実行」ダイアログが開きます。
「ファイル名を指定して実行」ダイアログでcmdまたはコマンドプロンプトと入力し、OKボタンをクリックすると、コマンドプロンプトが表示されます。
検索ボックスから起動する
検索ボックスからコマンドプロンプトを起動する手順は、以下のとおりです。
「cm」や「コマンド」といった部分的な入力でも候補が表示されるため、完全な名前を覚える必要がありません。
タスクバー上の検索ボックスをクリックします。
タスクバーの何もないところで右クリックし、検索>検索ボックスを表示の順に選択してください。
検索ボックスにcmdまたはコマンドプロンプトと入力します。このとき、「cm」や「コマンド」といった部分的な入力でも候補が表示されます。
検索結果に表示されたコマンドプロンプトを選択すると起動できます。
エクスプローラーから起動する
エクスプローラーからコマンドプロンプトを起動する手順は、以下のとおりです。
特定のフォルダ内でコマンド操作を行いたい場合におすすめの方法です。詳しくは、後ほど「コマンドプロンプトを特定のフォルダで起動する」で説明します。
コマンド操作を行いたいフォルダを開きます。
アドレスバーにcmdと入力し、Enterキーを押すと、コマンドプロンプトが表示されます。
タスクマネージャーから起動する
タスクマネージャーからコマンドプロンプトを起動する手順は、以下のとおりです。
システムの不具合などで、スタートメニューやエクスプローラーが動かなくなった場合に利用できる方法です。
キーボードの Ctrl + Shift + Esc を押して、タスクマネージャーを開きます。
- Ctrl + Alt + Delete を押した後の画面で「タスクマネージャー」を選択する
- ファイル名を指定して実行(Windows + R)で「taskmgr」と入力しEnterを押す
- タスクバーを右クリックし「タスクマネージャー」を選択する など
タスクマネージャー画面の左上にあるファイルメニューをクリックします。
新しいタスクの実行を選択します。
「新しいタスクの作成」でcmdと入力し、OKボタンをクリックすると、コマンドプロンプトが表示されます。
コマンドプロンプト起動のショートカット
コマンドプロンプトを頻繁に利用する場合は、次のいずれかの設定をしておくと時短になります。
デスクトップにショートカットを作成する
コマンドプロンプトのショートカットを、デスクトップに作成する手順は次のとおりです。
デスクトップの何もないところで右クリックし、新規作成>ショートカットの順にクリックします。
「項目の場所を入力してください」の欄にcmdと入力し、次へをクリックします。
「ショートカットに名前を入力してください」の欄に任意の名前(例:コマンドプロンプト)を付けて、完了ボタンをクリックします。
すると、デスクトップにコマンドプロンプトのショートカットアイコンが表示されます。アイコンをダブルクリックすることで、コマンドプロンプトが開きます。
ショートカットキーを設定する
先ほど作成したデスクトップのショートカットにショートカットキーを設定すると、さらに素早くコマンドプロンプトを起動することができます。
ショートカットアイコンをダブルクリックしなくても、設定した「ショートカットキー」を押すだけで、コマンドプロンプトを開けるようになります。
ショートカットキーの設定手順は、次のとおりです。
デスクトップのショートカットアイコンを右クリックして、プロパティを選択します。
プロパティでは、次の手順でショートカットキーを設定できます。
- 「ショートカット」タブを選択する
- 「ショートカットキー」の欄を選択する
- キーボードで任意のショートカットキー(詳細は後述)を押す
- OKボタンをクリックする
ショートカットキーについて
Windowsのショートカットキー設定では、「Ctrl + Alt + 任意のキー」の組み合わせにするのが標準的です。
上記以外のキーの組み合わせにすることには、次のデメリットがあります。
- 他のアプリやシステム機能に割り当てられたショートカットキーと競合するかも
- もっと簡単な組み合わせにすると、キーボードの打ち間違えが起こりやすい
スタートメニューやタスクバーにピン留めする
コマンドプロンプトは、スタートメニューやタスクバーにピン留めすることができます。
例えば、タスクバーの検索ボックスでcmdと入力し、検索結果画面で
- スタートにピン留めする
- タスクバーにピン留めする
を選択することで、各場所にピン留めできます。
ピン留めについては、下記ページで詳しく解説しています。
コマンドプロンプトを管理者として実行する方法
コマンドプロンプトは、管理者として実行することができます。
例えば、タスクバーの検索ボックスでcmdと入力すると、検索結果で管理者として実行を選択できます。
「管理者として実行」とは
「管理者として実行」とは、Windowsでプログラムを起動する際に、システム管理者(Administrator)の権限を使って実行することを意味します。
管理者として実行することで、通常のユーザー権限ではアクセスできない重要な設定や操作をすることが可能になります。
「管理者として実行」を常に使う場合の時短術
もし「管理者として実行」を頻繁に使う場合は、次のような工夫をすると時短になります。
次の手順で「ショートカットのプロパティ」の設定を変更します。
- ショートカットアイコンを右クリックし、プロパティを選択する
- 「ショートカット」タブを選択する
- 詳細設定ボタンをクリックする
- 管理者として実行にチェックを入れ、OKボタンをクリックする
- プロパティのOKボタンをクリックする
設定後は、ショートカットアイコンをダブルクリックするだけで、コマンドプロンプトを管理者として実行することができます。
ショートカットアイコンの右クリックや「管理者として実行」の選択の操作が不要になるので、時短につながります。
コマンドプロンプトを特定のフォルダで起動する
このページで紹介した「エクスプローラーから起動する方法」では、開いていたフォルダを起点としてコマンドプロンプトが起動します。
通常、コマンドプロンプトを起動すると、下の画像のようにC:\Users\ユーザー名
のフォルダで開きます。別のフォルダに対してコマンド操作を行うには、そのフォルダに移動するための作業が必要です。
任意のフォルダに移動するには「cd」コマンドを記述しなければなりません。
例:cd C:\MyFolder
しかし、エクスプローラーから起動することで、コマンド操作をしたいフォルダに移動する作業の手間を省くことができます。
例えば、C:\Users\ユーザー名\Pictures
に保存されている画像のファイル名をコマンドプロンプトで一括変更したい場合は、次のように起動すると時短になります。
C:\Users\ユーザー名\Pictures
フォルダを開く- アドレスバーにcmdと入力し、Enterキーを押す
ファイル名を一括変更する方法については、下記で詳しく紹介しています。
コマンドプロンプトの出し方まとめ
コマンドプロンプトの出し方を、5つ紹介しました。
- スタートメニューから起動する
- ファイル名を指定して実行から起動する
- 検索ボックスから起動する
- エクスプローラーから起動する
- タスクマネージャーから起動する
特定のフォルダでコマンド操作をする場合は、上記のうち「エクスプローラーから起動する方法」が便利です。フォルダ移動の手間が省けて、時短になります。
コマンドプロンプトをよく使う場合は、次のいずれかの設定をしておくと時短になります。
- デスクトップにショートカットを作成する
- ショートカットキーを設定する
- スタートメニューやタスクバーにピン留めする